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天然ワックスを作りました2012年2月13日

昨年よりデザインをさせていただいている、インターナショナルスクール
「ワゴランド」(中目黒)の、床仕上をお手伝いしました。
床材は東京都多摩産のサワラの無垢材。
環境への負荷低減を考えた、東京地元材です。

仕上方法を決めるにあたって、園長の中井恵子さんに、
「手間のかからない市販の化学塗料と、手間のかかる手作りの自然塗料と、
どちらを使いましょうか?」とたずねたところ、
「作れるんですか?作りましょう!」と自然塗料を選ばれました。

材料は、食品添加物としても使われるミツロウ、一番搾りの無添加荏油。以上。
実はこれ、私が毎日使っている手作りフェイスクリームと同じレシピです。
フェイスクリームは肌の成分に近いホホバオイルですが、
サワラの無垢材には、昔から木造建築に使われてきた荏油を使います。

作り方はとてもシンプル。
材料をボールに入れたら、湯煎でゆっくり溶かします。
ミツロウがすべて溶けたら湯煎から下ろし、常温で固まるまで待ちます。
配分によって固さが変わります。目的や作業性でいかようにも。
今回は一回目ということで、油分をしっかり浸透させるために、
ミツロウ:荏油=1:10。ソルベくらいのすっと溶ける固さです。
この配合のワックスを2~3回床に擦り込み、油分が木の中まで入り、
木肌が潤ってきたところで、ミツロウの配分を増やし、
表面をコーティングしていきます。
古い町屋にあるピカピカした柱や調度類は、これに乾拭きを重ねることで、
長年の間に美しい艶を出しているのだそうです。

ワックスを手作りし、床、建具、家具に丁寧に擦り込むのは、
園長とスタッフの皆さん。
子ども達が裸足で駆け回っても、全身で転げ回っても、これなら安心!
と、合計200平米以上を、心を込めて仕上げます。

笑ってしまったのは、材料を湯煎し始めてから、床を仕上げる間中、
「お腹空いたー!天ぷら食べたーい!」と口々に…。
そう、新鮮な油の香りは、まさに天ぷら屋さんの美味しい香り。

化学塗料のシンナー臭と違ってマスクもいらず、
荏胡麻の香ばしさをいっぱいに吸い込んでの仕上作業でした。

床へのこだわりをはじめとして、
ワゴランドのインテリアには、あらゆるところに、
子ども達のことを最優先に考える、園の思いが溢れています。
あと少し、外壁にサインを取付けたら工事がすべて完了します。