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伝統棕櫚箒製造 桑添勇雄商店2011年12月30日

今年も残すところあと二日。
大掃除に活躍するのが、電気コードいらずで小回りが利く箒です。

今年の1月、「桑添勇雄商店」に棕櫚箒を注文しました。
和歌山にある工房には、職人頭の桑添勇雄さんと西尾香織さん。
全国からの注文を、毎日毎日たったお二人で製作しています。

「注文製作の箒は特別こだわって製作しているうえ、
ひとつひとつが手作業で、早く大量に生産することが難しいので、
製作日数がかなりかかります。」という理由から、
手元のに届くのは、三ヶ月、四ヶ月、それ以上になるとのこと。
ずいぶんと気の長い話しですが、早く安くが横行するこの時代においては、
手間のかかるものを相手に任せて待つ、というのも楽しみのひとつ。
鬼毛の棕櫚箒の長柄と短柄の製作をお願いしました。

そして待つこと半年。

7月の終わりにようやく届いた棕櫚箒は、
洗練された佇まいがこの上なく美しく、すべてが完成されたバランス。
そして、どこを取ってもしっかりと作られていて、
手にした瞬間、一生ものだと感じました。

写真は5ヶ月後の棕櫚箒。
真鍮や銅の経年変化が大好きな私は、ピカピカした銅線の色が落ち着いて、
渋みを増していくのが待ち遠しいです。

「桑添勇雄商店」のホームページをのぞいてみたら、
以前のホームページは見られなくなっていて、
桑添勇雄商店として、個人からの注文受付はできない状態になっていました。
職人頭の桑添勇雄さんは、もう83歳なのですね。

その後は、6年の修行を経た一番弟子の西尾香織さんが独立し、
小売、直売の棕櫚箒店として仕事を引継ぐそうです。

もう見られなくなってしまった桑添勇雄商店のホームページは、
伝えたい情報と伝え方にズレがなく、濃密なのに簡潔でした。
箒を作っている張本人でないと知らないようなことも、
的確に細やかに表現されていました。
ホームページを作った人はすごい取材力だな、と思っていたら、
作成したのは職人の西尾さんその人でした。

西尾さんは元グラフィックデザイナー。
棕櫚箒への大きな愛情とデザイナーとしての経験がひとつになって、
人の心を打つのですね。

デザインとは愛!
私もより一層、張本人のひとりとなって、一つ一つの仕事に愛情を持って取り組みたいと思います。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。