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家族風呂こけし@工芸技術所

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小田原にある、神奈川県産業技術センター工芸技術所へ打合せに行ってきました。
工芸技術所は、神奈川県の工芸産業の発展を図るため、デザイン、加工技術、
塗装の各技術分野から、ものづくり支援、研究開発、人材育成、
技術情報連携・交流に取り組む機関です。
私も家具職人をしてたころ、事あるごとに相談に行きましたが、
約十年ぶりの工芸所でも、県内の職人さんと技術指導員の方が、
頭を突き合わせる姿がありました。頼りになります。
同所の資料室には、約一万点にもおよぶ考案保護作品や伝統工芸作品が収蔵され、
県内の木工芸産業の歴史を知る貴重な場となっています。
特に小田原箱根地域では、木や漆などの天然素材を使った挽物技術や指物技術といった、
多彩な木工技術によって生活工芸品を作ってきましたが、
この資料室では、1950年代から現代に至るその変遷を年代別に見ることができます。
打合せを終えたら、はやる気持ちを押さえて資料室へ…。
私が特に好きなのは、家具もそうなのですが、1950年代初期のもの。
連合国軍占領下時代を含む、1953年までの木工品が実に楽しい。
ひとつひとつにオリジナリティがあって、作り手が作りながら考えたような、
生き生きとした創意工夫が感じられます。
吹き出してしまったり、微笑んでしまったり、ニヤリとしてしまったり、
どれも笑える。この時代のものには、つまらないものが一つもないのです。
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「起き上がり二段こけし」
輪切りにした木の幹の中央をくりぬいて、そのまま使っています。
サザエさん?当時の女性の典型的な髪型だったのでしょうか。
首だけブラブラと揺れるほぼ表情のないこけしと、母子の笑顔の組み合わせ。
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めでたいです。
中に入っているこけしは、小指の爪くらいの大きさしかありません。
しっかりと表情が描かれていてかわいらしいです。鯛の形も秀逸。
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「家族風呂こけし」
お湯のマークも、あたみの文字も手書きですね。あったまります。
玉子のサイズくらいの小さなこけしです。いいですね、これ。
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こちらのデータベースでも見ることができます
1950~1952年代をお薦めします。
工芸技術所ホームページ「懐かしの小木工品」

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