名人の梅干し
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大変お世話になっているグルメなクライアントから、辛口なホワイトデーのプレゼントをいただきました。
ずっしりと重い包みを開けると、梅干し好きにはたまらない光景が！なんてきれいなんでしょう。一粒一粒、隙間なくきれいに並べられた梅はツヤツヤとしていて、柔らかそうな皮にはキズひとつありません。梅と塩だけ、というこれ以上ないシンプルな梅干しは、口にすると、梅そのものの素材の味が冴え渡っていて、ああ、もう、実に美味しいです。
子ども二人のお弁当に入れるので、梅干しの消費は年間にするとそれなりの量になります。以前は、同じく小田原産の「梅と塩だけ」の梅干しを近くのお店で見つけて買っていたのですが、大幅に値上げをしたのを機に、三年前から自宅で梅干しを漬けるようになりました。自家製梅干しにいい気になっていた私ですが、やはり、名人の梅干しは別格です。
クライアントによると、この梅干しの名人たる所以は、その塩分にあるとか。梅そのものの素材を引き立てるために、塩分13％で漬けているのだそうです。梅干しを漬けたことのある人ならおわかりでしょう。塩分13％でカビを生やさずに漬けるのは至難の業。しかもこの名人の漬ける梅干しは、低塩にもかかわらず、何年経ってもカビが生えないとのこと。「18％なら誰でもできる」のだそうです。
あまりに唸る私を見た息子は、「お母さんの梅干しのほうが美味しいよ！」と言ってくれたのですが、名人の梅干しにばかり手が伸びるのはなぜ。子どもの舌は正直ですね。今年の梅仕事も楽しみです。
